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慌てないで、お母さん

2019年6月6日

ひきこもりと思われる方の周辺での痛ましい事件報道が過熱しています。SNSでは、家族の単位の自己責任を言い放つ暴言が飛び交っています。その影響は大きく、さいたまユースサポートネットの事務所や私のメールには、ひっきりなしに、お母さんからの相談が飛び込んで来ます。ここにも、子どもの教育は母親の役割とされる性別役割の影響が浮かび上がってきます。電話口から、父親も頼りにできず、いても立ってもいられない焦りが伝わってきます。「たまり場」「さいたま市若者自立支援ルーム」「ゆるりん」の見学は、お子さんのご希望ですかと尋ねると、「いえ、まだ本人は・・・」と言う段階が多く、「お母さんだけでも見学できますよ」とご案内しています。しかし、子どもは世の中の風潮や母親の動きに敏感になっています。「あまり、性急にことをすすめないで、慌てなくていいですよ」ともお伝えしています。

十数年前も、同じような事件が報道されていました。母親に背中を推され保健室に登校をしてきた十四歳の少年が、養護教諭の私に訴えた言葉を紹介します。

「母さんは、一日中、僕の前でテレビをつける。そして言うんだよ。お願いだからお母さんを殺さないでねって」「僕は母さんにとって、そんなに恐ろしい人間なんだなって。だから、家にいて欲しくなくて保健室でもいいから学校に行けって言うんだよ。これから、ずっと一人で生きていくしかないなぁ・・・」

ひきこもりの子が、事件を起こす訳ではないのです。学校や社会が怖くて、辛くて、家にいるしかない子どもが、家からも追い出される、家族から恐れられる、そう感じてしまったなら、ますます心を閉ざし、会話は成立しなくなります。子どもたちは、社会や時代を映し出す「鏡」なのです。揺れている時こそ、ていねいに扱わないと、ひびが入り割れてしまうことだってあります。

ひきこもりの復帰については、学校や社会の仕組みや制度から変革していかなければならない、社会問題です。けっして、ご家庭、母親の自己責任にすることなく、自立支援のあり方をご一緒に考えさせていただきたいと思っています。いつでも、ご相談は受けますので、今しばらくは、子どもからの発信を、待つおとなとしての「ゆとり」を見せてあげてほしいのです。

NPO法人さいたまユースサポートネット副代表  金子由美子

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