2025年度第1回堀崎プロジェクト運営協議会を開催しました

地域で育てる “こどもの居場所”
――堀崎プロジェクトの取り組みをご紹介します。
子どもや若者が、安心して過ごせる「居場所」は、家や学校だけではありません。
認定NPO法人さいたまユースサポートネットが取り組む「堀崎プロジェクト」では、地域全体で子どもたちを見守り、支え合う仕組みづくりを進めています。
7月10日(木)に行われた堀崎プロジェクト運営協議会では、これまでの活動や成果をふり返るとともに、地域のさまざまな方と意見を交わしました。
■不登校や孤立――増え続ける子どもたちの悩み
最近では、不登校や長期欠席、いじめ、家庭の困難など、子どもたちが抱える問題が増えてきています。
さいたま市でも、2024年にはおよそ5,000人(5%)の子どもたちが長期欠席に――。学校の力だけでは対応が難しい時代です。
・この為、子ども・若者が学校や家庭以外に、地域の中で「人間として承認される場、仲間づくりが可能な場=第三の居場所」が必要です。
・居場所は単なる支援の場でなく、包括的で持続的な、共創型の地域プラットフォーム(ローカル・コモンズ)として機能するものが必要です。
制度の狭間にいる子ども・若者たちを地域力で丸ごと支えるプラットフォーム作りをモデルとして全国に示したいと代表の青砥が報告しました。
■“あそぼっくすほりさき・ほりさきたまり場”は みんなの居場所
堀崎地域で活動する「あそぼっくすほりさき」「ほりさきたまり場」には、年間5,000人もの子ども・若者たちが訪れています。
活動を報告をしました。
ここでは
- 不登校の子どもへの学習支援
- 音楽やダンス、畑仕事などの体験活動
- 外国にルーツをもつ子どもたちのサポート
- 食べ物を届けるパントリー活動
- 地域のおまつり「ほりさきマルシェ」や季節のイベント(凧あげ・お雑煮会など)
など、さまざまな活動を展開しています。
「ここに来て元気になった」「仲間ができた」「自信がついて学校や仕事に行けるようになった」
――そんな声が、たくさん届いています。
■地域の人たちの力が、子どもを支える
運営協議会では、学校の先生や地域の企業、ボランティア団体などからもたくさんの声が寄せられました。
- 「外国の子どもが、帽子をなくして学校に来られなかった。でも、クラスの友達が“よく来たね”と迎えてくれて笑顔に」
- 「音楽の活動を通して、学校がしんどかった子が自分を表現できるようになった」
- 「地域のおまつりで、若者がポップコーン屋さんをやってくれた。とても頼もしかった」
子どもを支えるということは、誰かが“教える”ことだけではありません。
いっしょに遊んだり、話を聞いたり、いっしょに笑ったり、失敗しても見守ったり……そんな関わりの中に、子どもたちの居場所は育まれていきます。
■まとめ:こどもも、大人も、いっしょに育つ地域へ
今回の運営協議会では、学校の中での工夫や外国籍の子どもたちへの支援、長い時間をかけて寄り添うサポートなど、さまざまな取り組みが共有されました。
子どもたちが「ここにいていいんだ」と思える場所が地域にあること。
そして、それを支える大人たちもまた、関わることで力をもらっていること。
そんな“おたがいさま”のつながりを、地域の中に育てていくことの大切さを、あらためて感じる時間となりました。
地域と協働で一人の子ども・若者も取り残さない社会を目指して、地域でできることをこれからも一緒に考えていきたいと思います。



