書評_子どもの未来を見つめ、支援につなぐ力を育む
『生活と福祉』(5月号) 社会福祉法人全国社会福祉協議会
不登校やヤングケアラー、ひとり親家庭、外国ルーツの子どもたちの困難は深刻化しています。本書は、2008年のリーマンショック以降の「格差と貧困の15年」の歩みを多角的に検証しながら、子ども・若者をめぐる社会的課題に挑む実践と提言を集めた書となっています。
各分野の研究者による制度分析や政策提案、現場の実践者による「いのちを支える」取り組みの紹介を通じて、「だれもが普通に生きられる」社会の再構築をめざしています。
多領域との連携を考えるうえで、生活保護ケースワーカーにとっても、参考になる構成です。制度のはざまで孤立する子どもたちの声を聞き、支援の網をどう張るかー現場の視点と構造的課題の双方を学べる実践に役立つ一冊です。

