書評_子どもの未来を見つめ、支援につなぐ力を育む
『生活と福祉』(5月号) 社会福祉法人全国社会福祉協議会
不登校やヤングケアラー、ひとり親家庭、外国ルーツの子どもたちの困難は深刻化しています。本書は、2008年のリーマンショック以降の「格差と貧困の15年」の歩みを多角的に検証しながら、子ども・若者をめぐる社会的課題に挑む実践と提言を集めた書となっています。
各分野の研究者による制度分析や政策提案、現場の実践者による「いのちを支える」取り組みの紹介を通じて、「だれもが普通に生きられる」社会の再構築をめざしています。
多領域との連携を考えるうえで、生活保護ケースワーカーにとっても、参考になる構成です。制度のはざまで孤立する子どもたちの声を聞き、支援の網をどう張るかー現場の視点と構造的課題の双方を学べる実践に役立つ一冊です。


他の書評については、下記URLからご覧下さい。
▶貧困・虐待・ヤングケアラーそんなの昔は当たり前たった。では、昔の当たり前が今はなぜ問題なのか?_松田考
▶『貧困・孤立からコモンズへー子どもの未来を考える』初学者をぜひ手に取ってほしいー
貧困を孤立をめぐる子ども・若者支援の現在地をとらえる良書_萩原健次郎
▶書評:『貧困・孤立からコモンズへ―子どもの未来を考える』_ローカル・コモンズをひろげていくために_阿比留久美
▶書評:青砥恭+さいたまユースサポートネット編『貧困・孤立からコモンズへ 子どもの未来を考える』(太郎次郎社エディタス、2024年)山田哲也(一橋大学教授)_山田哲也