「地域」に子どもをつないでいこう
イベント開催、清水さいたま市長と交流も
「さいたまユースには高校2年生の秋から入りました。それからすごくいろいろな経験をさせていただきましたし、年下のすてきな子どもたちも大好きです。さいたまユースって、自分にとって特別な場所なんだなって思いました」
さいたまユースサポートネットは10月27日、地域交流イベント「地域の子どもたちとともに~さいたまユース14年」を見沼区堀崎町の団体本部で開催しました。
当団体の子ども若者支援の取り組みや地域の居場所づくり活動を日頃から見守ってくださる地域の方々、活動を通して連携をさせていただいている企業・団体の皆さまなど、多くののご参加をいただきました。
冒頭のメッセージは、さいたまユースの居場所を使用している19歳の青年が会場の皆さんに伝えた感謝の気持ちです。
子どもや若者たちが、人とのつながりや地域のあたたかさを感じながら自分らしさを見つけ、未来の希望への一歩を踏み出してくれることが、わたしたちさいたまユースの原動力です。
イベントは3部構成で行われ、第1部は宮本みち子千葉大学・放送大学名誉教授から基調講演をいただきました。
不登校やひきこもり、貧困や格差から生じる困難さは、当時の日本の政策が届かずに起こらざるを得なかった必然の社会問題であると宮本先生は指摘。「民間団体が活動すると実態がわかるようになる。ニーズが掘り起こされ研究が進み、研究データがあれば社会や行政を説得できるようになる」と、さいたまユースの存在意義を語っていただきました。
第2部は、さいたまユースの音楽プログラム「音楽で遊ぼう」に参加している小学生から20歳までの子ども若者たちの合唱で幕開け。
テノール歌手の東海林尚文さんと伴奏ピアニストの堀家徳子さんの指導のもと、練習を重ねてきた成果を披露する時間です。心を込めたその歌声は、聴衆の皆さんの心にまっすぐ届いたと思います。
続いて第2部のメーンは、清水勇人さいたま市長による「さいたま市の子ども若者政策とまちづくり」と題した講演。
政治を志した自身の原点として、子ども時代の家庭の困難さや、大学生の時に訪れたタイの難民キャンプでのボランティア、ベトナム戦争を取材したカメラマンとの出会いを語った清水市長。「人は夢や目標があれば生きてゆける。それを実現するための力をつけられるように、さいたま市の公教育や子ども若者政策にこれからもしっかり取り組んでいく」と話してくださいました。
第3部ではコモンズカフェに場所を移し、清水市長も参加しての大交流会。
青砥代表理事はさいたまユースの14年の歴史を振り返りながら「社会で放置されている子どもや若者を地域につなぎ、その成長を支えるのが私たちの使命。子どもから高齢者まで世代を超えて他者とのいろいろな関係をつむぐ場所(ローカルコモンズ)を、地域社会の中にたくさんつくっていく必要がある」とあらためて決意を述べました。
多数のご参加をいただきありがとうございました。
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